分離発注方式

「CM分離発注方式」を1つの選択に

日本の建築工事は、一般的に下図のような一括請負方式がとられています。
元請会社であるハウスメーカーや工務店に請負から完成まであらゆる管理をお任せし、一括して発注する方法です。

建築工事には様々な専門業者の力が不可欠なため、元請会社から依頼を受けた様々な下請け専門業者、場合によっては孫請専門業者も入って工事を行うのが一般的です。
この従来方式は、あらゆる工事の手配やマネジメントを元請会社がまとめて行ってくれるため依頼主の負担も少なくスムーズな事がメリットといえます。
同時に価格の構成、人の構成、管理費、手数料等 は元請会社によってまちまちであり、見えづらいというデメリットはあります。

クラシ建築設計では、上記方法とは違う方法として、CM分離発注方式(オープンシステム)を1つの選択肢としてお勧めしております。
この方法の最大の特徴は、依頼主が各専門業者と直接契約を結ぶということです。
実質、下請けというものがなくなり、専門業者はすべて顔の見える関係になります。

これによる最大のメリットは「価格の見える化」「顔の見える化」です。

従来の一括請負方式は、下請工事にどのような業者が入り、それに対してどれだけのコストがかかっているのか、元請会社のみが把握し、依頼主には知らされないのが普通です。
これは、元請業者が悪いわけではなく、そうでなくては成り立たない従来からのシステムだからです。
価格の詳細が見えづらいということは、コストを下げようにも、柔軟な提案がしづらくなります。
分離発注方式は、この見えづらさを解消し、価格の見える化をすることにより、依頼主が自ら、これからの暮らしに必要なもの、そうでもないもの、こだわるべきもの、そうでもないものと、当事者として仕分けができるため、選択肢が多く合理的なコストダウンは図りやすい方式といえます。
また、建物は完成したら終わりではなく、メンテナンス等、長いお付き合いをするのが普通です。顔が見えることにより、工事中も完成後も、依頼主と各専門業者が責任をもってお付き合いしていけるというメリットもあると思います。

CM分離発注方式(オープンシステム)は、分離発注方式ではありますが、ただの安上がり方式ではありません。
昔から、分離発注方式は、工事を熟知した職人さんが、自邸を建設する時など、付き合いのある各専門業者さんに直接発注し、自然に行われていた方式です。
しかし、これをそのまま建築や工事の知識のない依頼主さんが行うのは、危険なことです。

そこでお勧めしたいのがCM分離発注方式 オープンシステムです。
CM方式とはアメリカで確立された建築方式で、正式には、コンストラクション・マネジメント(Construction Management)方式といいます。依頼主から依頼をうけたコンストラクションマネージャー(以下、CMr)が技術的な中立性を保ちつつ、依頼主の側にたって、設計、発注、工事の各段階において、設計、発注方式の検討、工程管理、品質管理、コスト管理等の各種マネジメント業務の全部または一部を行うものです。

基本的には、依頼主さんは建築や工事については素人であることを前提に、設計・監理・施工管理のマネジメントをクラシ建築設計が行い、丁寧にサポートしていきます。従来方式に比べやることも多く大変ではありますが、難しくはありません。

また、オープンシステムで建てる建物は、必ずオープンシステム補償制度に加入し、工事中から引き渡し後まで、事故や、設計者や専門業者の廃業などに対しても手厚い補償があります。
このシステムを利用する全国約200の設計事務所との連携により、建材等をお得な価格で仕入れることも行っています。

大変ではあるけど家づくりに積極的に参加し、こだわりの家を建てたい!
よく考えて、こだわるところにはとことんこだわり、その分コストを抑えるところは創意工夫して抑えたいな。
など、積極的に関わりたい、考えたいと思う人にはお勧めしたい方式です。
ご興味のある方は気軽にお問合せください。

 依頼主のメリットを最大化する(建築家+職人)集団〜分離発注方式のイエヒト